梶ヶ浜キャンプ場のレポ【中編】です。
みかん狩り
梶ヶ浜キャンプ場を後にして、15分程車を走らせると上鎌苅島のみかん農園に着いた。
ここは母の友人がやっているみかん農家で毎年お世話になっている場所だ。
今年はあまり多く出来ていないらしいが、子供(私)が楽しむのには十分である。
少年は何度かハサミでみかんを切ったが、まだ上手に出来ない為、取ったみかんを箱に移す作業を担当。
定期的に「みかん食べたい」の呪文を繰り出してくるが、目の前に大好きなみかんが山ほどあるのに食べてはいけない理由がまだ彼にはわかっていない。
お手伝いをしてもらいながら、適度に誤魔化しつつ食べさせたみかんは4つ。ちょっと人よりみかんが好きな大人でも短時間ではそんなに食べない。
暫く粘っていたが、もうみかんはこれ以上もらえないと悟った少年は、手伝うのを止めて畑の中にいたカマキリと遊びだした。
みかんをくれないパパにはすでに何の魅力も感じないようだ。
ビビりながらもカマキリを触っていた少年だが、なかなか家の周りで見かける事はないので、こうした経験が出来たのは良い思い出になるだろう。
まさかの引っ越し
みかん狩りも終わり、サイトに戻ると普段の行いが良いお陰か、なんと午前中に撤収したと思われるサイトが空いていた。(本当に行いが良かったら最初から空いている)
すぐさま引っ越し、自販機ビューから見事オーシャンビューを射止める事に成功。
今回で三回目となるテント設営も慣れた物で、30分程度で終わるようになったのは大きな進歩である。
持ち物も前回の反省を活かし、無駄な荷物を減らしテント内もスッキリ。
思ったよりデカい薪
薪は前もって購入していたのだが、これがかなりデカい!
このままじゃ使えそうにないので、あわてて島内にあるホームセンターで斧を購入。
思いがけないタイミングで生まれて初めての薪割りをする事になったのだが、これがなかなか難しい。
小さなハンドアックスなので薪にあてがった上で上からハンマーを振り下ろし、食い込んだらそれを地面に数十回叩きつける事でやっと割れる。
髪を振り乱しながら、ひっしに斧を叩きつけている姿は端から見れば、もはや失敗作品を破壊している芸術家だ。
結局この斧は切れ味が悪すぎて全く使えない事をきっかけに、後日斧を買う事になったのである。
遊具
この遊具は1階部分がお店のカウンターになっていて、お店屋さんごっこが始まった。
とんでもなくデカい石を売りつけられたが、どうやらこれはハンバーガーらしい。
そこら辺にゴロゴロ転がっているただの石ころを高値で売りつけて大金持ちになった少年は、意気揚々と次の遊具へと向かった。
以前は怖がってできなかった丸太の吊り橋を一人で渡れるようになっていて、人生の90%以上ふざけている少年が真剣な顔をして慎重に渡っている姿を見て、ほんの少しの成長を嬉しく思い、少し大袈裟に褒めると恥ずかしそうにする仕草が可愛くて仕方がない。
今度は草むらに向かうと、バッタが子供をおんぶしてピョンピョン飛んでいた。
少年は「赤ちゃんが乗っとるけー触っちゃダメよねー」と静かに見守って優しそうな雰囲気を出していたが、去年まで笑いながらアリを踏みつぶしていた事を私は忘れてはいない。
まあこれも成長した証だ。
夜の準備はお早めに
遊んでいる内に日も暮れて来たのでランタンの準備をしようと、先日メンテナンスをしたばかりのコールマンのガソリンランタンにホワイトガソリンを注入。
スムーズになったプランジャーを軽やかにポンピングし点火すると、いきなり炎上。
おかしいな。メンテナンス失敗か?
ガソリンタンクの蓋を少し緩めてみるもシューという音がして圧力はかかっている模様。
原因が分からずバカの一つ覚えのように何度も繰り返すがやはりプチ炎上。。
色々と四苦八苦しながらたどり着いた結果は、ガソリンの入れすぎだった。
ガソリンが多すぎて空気のスペースが少なくガソリンが液のまま放出されていたようだ。
かなり初歩的な事で躓いたため、まだまだ勉強が必要なようだ。
Coleman いざというとき役に立つガソリン燃焼器具メンテナンスハンドブック
※PDFファイルが開きます。
この日周りを見てみると殆どの方がLEDランタンを使っており、意外とガソリンランタン人口の方が少ないのかな?と感じた。
お風呂
夜の準備も整った所で、三人で車で15分の温泉へ。
ここで大人二人分の入浴料¥1000円を払い、帰りの安芸灘大橋の無料チケットをゲット!少年と二人で男湯に行き今日の疲れを洗い流した。
外に出ると18:00前だがすでに周りは真っ暗になっていた。急いでテントに戻り、晩御飯の準備だ。
晩ごはん
とは言っても今夜の晩御飯はキャンプ場が和風という事で出汁と醤油を入れるだけの簡単和風鍋。
しかし、ここでトラブルが!大事な物を家に二つ忘れて来た事に気付いた。
①和風鍋にはかかせない〆のうどん
②少年が昨日から楽しみにしていたチキンナゲット
①はまだいい。ビールもご飯もあるのでなければないでなんとかなる。
問題は②だ。
少年がその事を思い出し、無いと知った時、隣のサイトのダンディなソロキャンパーの方が眉をひそめるのではないかというくらい泣くハズである。
これは絶対に思い出させてはならない!
トムクルーズも裸足で逃げ出しそうなインポッシブルなミッションが発動した瞬間だった。
それからは少年が思い出しそうになる度に、やれみかんだ、やれマシュマロだのと誤魔化し続け、なんとか乗り切る事に成功した。
ご飯の後は焚火を楽しみながらヨメと少年と接待トランプが始まり、当然少年の圧勝で気持ち良く楽しんで頂いた。
このまったりとした時間がやはり一番楽しい。
夜も更けて10時を回った所でランタンと焚火を消して就寝。
この日の気温は7℃くらいで、服は4枚、敷毛布、寝袋、湯たんぽで寝たのだが私はかなり暑がりの為、夜中に暑くなって寝袋を半分抜け出した。意外ともう少し寒くなってもいけそうだ。
後編へ続く
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